2月1日、日本相撲協会の理事選挙が国技館内で行われ、貴乃花親方(37歳=元横綱)が理事に選ばれ、その後、武蔵川親方(61歳、元横綱三重ノ海)の理事長再任が、新理事会の満場一致で決まった。
2008年9月、大麻騒動で北の 湖前理事長が辞任に追い込まれ理事長を就任した。
2期目の就任となった武蔵川理事長も朝青龍の暴行問題の最中で、「責任を感じております。大変な時期にきています。そうい うことも含めて、変えないといけないことは多数あるので、進めていきたい」と話した。
貴乃花親方が理事に立候補を表明した際に、武蔵川理事長は「何を改革したいのか。何もやっていないわけではない」と発言し不快感 を示していたのだが、「新しい風というものも入っていただいて、頑張ってもらえると信じている」と期待感を示した。
また、「何で もかんでも変えたら、伝統も魅力がなくなる」とも話していた。「いいことは取り入れていきたいが、できることとできないことがある」と改革ムードにはくぎを刺す。
武蔵川理事長の最初の仕事として親方衆の職務分担に取り組む。。
日本相撲協会の改革!
貴乃花親方が理事に就任したことで、マスコミは改革ということに注目しているようだ。

貴乃花親方は理事に立候補する前から改革として改革案を訴えている。
年俸制の廃止。
チケット販売の改革。
学校教育に相撲導入。
サポーター制度の導入。
協会の裏方さん(呼び出しや床山など)の待遇改善。
しかし、一方では、二所一門が継承してきた精神を忘れてはいないことを熱く訴えているのだ。
貴乃花親方は日本相撲協会というよりも、いち親方の意見として改革を訴えていたのだが、日本相撲協会の理事に立候補を表明後は、公の場で改革案を訴えることはなかった。
理事選出馬後から2月1日、貴乃花親方が理事に就任した直後の会見でも、マスコミは、貴乃花親方が改革案を発言しないので、不満そうだった。
「電話でやりとりしています。落ち着いていこうと。7人の結束をより高めていこうと思います。」
いつも6人の方とは「土俵に上がっていたときの気持ちを忘れてはいけない」という話をしています。
・・・と、立候補後、それしか話さない貴乃花親方に対して、マスコミは、貴乃花グループの基礎票は7で、当選ライン見込みの10票には他の一門からの造反票が不可欠なのに大丈夫か?という論調だった。
日本相撲協会の改革?
私は過日、「貴乃花親方 日本相撲協会理事選出馬!スイーツでは生きられない?慣習破り改革に望む決意」という記事を更新したのですが、「貴乃花親方が理事として選任されたとしても、様々のことは理事会で決議されるのだから、貴乃花親方のような"活きのよい"理事が一人ぐらいいてもいいじゃないかと感じてしまう今日この頃です。」とした。
改革というものは、「破壊」「壊し屋」「無鉄砲」など、日本相撲協会での慣習を重んじる者たちからすれば批判の的になりかねないのだ。
しかし、日本相撲協会の事業は理事会で決議される。
理事は評議員(現在は109人)の投票で決まる。(定数10(外部理事除く)
貴乃花親方は、武蔵川理事長体制(1期目)で役員待遇委員として巡業部副部長・警備本部副部長を務めた。
役員待遇ということは、理事会にも出席できたかもしれないが、議決権はなく、それでも、理事会の様子は垣間見ることができ、巡業部副部長・警備本部副部長を務めた経験から、改革を考えたと思われます。
だが、日本相撲協会の事業ということになれば、垣間見るだけではまだ勉強不足だ!
いち親方として訴えることと、理事会で過半数の支持を得るべく行動することは少し異なるように感じます。
それでも、"活きのよい"理事が新鮮な息吹を与えることはできる。
それは、理事に就任しなければできないことであり、貴乃花親方が理事に就任したことは意味のあることだと。
豊臣秀吉(木下藤吉郎)は一夜城をつくり、織田信長のご機嫌をうかがいながら、最後は人たらしと、過去の土台を元に、天下統一を果たした。(それをうまく利用し幕府を徳川家康が開き天下を取るのだが!)
性格的なものもあるのだろうが、貴乃花親方が改革について多くを語らないのは賢明だったと思う。
(2月2日、理事に就任後、改革の内容を語ったが、中長期的な展望を述べた)
日本相撲協会の事業を理事として勉強することが必要で、慣習・慣例などは良くも悪くもあるだろうが、それに至る経緯というものも把握することが、改革、いや改善する一歩だと感じています。
今回の理事選挙の立候補はごり押し感があった。
評議員の投票で選ばれる理事だが、基本的に評議員らは一門に属しており、一門の長や属する評議員が多ければ2人、3人と理事にする力がある。
また、一門間でも争いを好まず、評議員数によってあらかじめ一門が立候補する理事数をきめておけば、選挙なし、無投票で理事が決定するわけです。
この慣習を崩さず輪をもって理事になるためには、一門内で自身を含めた10人の評議員の賛同を得なければならないのだが、それができなかったのが貴乃花親方である。
貴乃花親方は、他の一門には同志がいる可能性を求め、一門から離脱し、他の一門から離脱者をあてにする。
つまり、離脱者というのは、一門を重んじる側とすれば、造反者扱いなのだ。
ごり押したぶんだけ、現状は一門を重んじている古参の理事にしてみれば、内心許せまじといったところだろう。
なぜなら、一門間で各一門の理事定数を定め、一門内で内々で立候補者を決めてきた慣習が崩れてしまったら、一門の意味も薄れてしまうから。
もちろん、一門の意味合いが理事選だけではないと思うのだが・・・
貴乃花親方は、慣習に逆らいごり押した。
しかし、本当の意味で改革・改善をするためには、理事会でも権限を得るよう人たらしをしなければならないし、副理事長、理事長という決議する事業案に対して権限が強いポジションになるべく精進してほしいと感じます。
貴乃花親方の兄弟子で、理事に立候補したときから、支持を表明していた大嶽親方(元関脇貴闘力・二所ノ関一門大嶽部屋)は、日本相撲協会の事業は理事会で決議され、いち理事である貴乃花親方がごり押しなどできないし、せかさず見守ってほしいと、マスコミなどに語っていました。
おそらく、二所ノ関一門から離脱という結果になってしまった貴乃花親方も、なにからなにまで改革一目散ということでもなく、「二所一門が継承してきた精神を忘れてはいない」という発言をしているのだろう。
これから、一人でも多くの賛同者を得るべく・・・・
ところで、2月2日、気になるニュースが飛び込んだ!

『相撲協会理事選:安治川親方、退職へ 貴乃花親方に投票』
日本相撲協会の理事選挙(1日投開票)で、大島親方(62)=元大関・旭国=が落選したことを受けて、同じ立浪一門の安治川親方(36)=元前頭・光法=が2日深夜、東京都江東区の大嶽部屋で記者会見し、理事選挙で貴乃花親方(37)=元横綱=に投票したことを明らかにした上で、「一門の親方に大変迷惑をかけた。自らのけじめとして退く覚悟でおります」と、3日に同協会に退職届を提出すると発表した。
会見で安治川親方は「インタビューを聞いた時に何かしてくれるという気持ちが強かった。協会を変えてほしいという思い。一門の立場も分かっていたが、最後は頭より心で動いてしまった」と貴乃花親方に投票した理由を説明。その結果、立浪一門の実力者の大島親方が落選したことについて「自分の1票でああなった。複雑な思いがあった」としながらも「後悔はない。今はすがすがしい気持ちです」と語った。
2日午前、東京・両国国技館で開いた立浪一門の一門会で、貴乃花親方への投票を自ら名乗り出たという。大嶽部屋の大嶽親方(42)=元関脇・貴闘力=は貴乃花親方を支持し、二所ノ関一門を事実上、破門された6人のうちの1人。記者会見の場所を提供した。安治川親方の年寄名跡は立浪一門の伊勢ケ浜部屋から借りていた。
安治川親方は宮城野部屋に入門し、89年春場所で初土俵。01年九州場所で新入幕を果たし、幕内在位4場所で最高位は前頭9枚目。07年九州場所後に引退し、年寄・安治川を襲名。宮城野部屋の部屋付き親方として後進の指導に当たっていた。 (記;毎日新聞、2月2日)
2月1日の理事選挙で落選(8票)した大島親方したのは、自身が貴乃花親方に1票を投じたからで立浪一門に迷惑をかけた責任として、2月3日に退職届を提出すると発表した安治川親方(36歳、元前頭・光法)。
「インタビューを聞いた時に何かしてくれるという気持ちが強かった。協会を変えてほしいという思い。一門の立場も分かっていたが、最後は頭より心で動いてしまった」と語った安治川親方。
日本相撲協会の昔からの慣習。
◎▽一門ということでの家族的な結束。
安治川親方は頭では慣習や結束ということを重んじていた。
ところが、安治川親方は心が動いてしまったのだ!
安治川親方の心・・・・
それは、今の日本相撲協会じゃいけない!変えなければいけないんだ!という想いが、貴乃花親方と共鳴した。
安治川親方は、立浪一門よりも、日本の相撲を憂い変えなければならないという純粋な気持ち(心)であり、貴乃花親方に投票したことは後悔はなく、結果的に立浪一門から立候補した大島親方が落選したことについては、複雑な心境もあり、一門を家族とも感じ結束を弱め慣習に逆らってしまったことは反省し、責任をとる姿勢(頭)を示した。
「今はすがすがしい気持ちです」
責任をとり退職する安治川親方は、清々しさが残った。
慣習というものは、良くも悪くも縛り事であり規則みたいなものだ。
理事選挙においても、談合しながら和を求めるということが慣習としてある。
波風立てず、年功序列で・・・・
私、年功序列というのを、即否定しません!
昔は年取る=経験や積み重ねも多いだろうということで一理あると思っていますが、年ばかりとっても役立たず、怠慢ということを感じるならば、能あるものが立てる場が必要になるかもしれないと。
日本相撲協会は、力士の大麻、暴行・死亡事件、朝青龍が暴行問題というものがあり、日本の国技とされる相撲道とは何ぞや?、そして、日本の相撲離れというものが深刻になりつつある現状で、昔から続く慣習だけで維持さえできるのだろうかという疑問があります。
一方、日本の国技、文化というものは習わしというものが大切でもあり、慣習はすべて悪しきとは思いません。
国際的なスポーツへ!SUMO!・・・と高々と掲げることには共感できない。
女性が土俵にあがれないということは、男女平等、男女差別ということで問題視する運動家とは異なり、ふんどし一丁でぶつかりあってもいいじゃないかと思う私は、何でもかんでも昔悪しきということではないと感じています。
貴乃花親方は理事の職に重みを感じている。
それは、自分に投票してくれた9名の想いを強く感じているからだろうし、他にも日本相撲協会の改革推進を願う者たちの気持ちを考えればということだろう。
安治川親方が退職してしまう。
無記名投票ってなんだろう?
マスコミも造反者探しということで動いているようだが、立浪一門も反省会と称し、犯人探しをするかのごとく、安治川親方が貴乃花親方に投票したことがわかると、糾弾され、村八分的に退職に追いやったとニュース報道されている。
造反者?
犯人探し?
一門の考えにそむいた!責任取る!・・・退職?
安治川親方が退職に追い込まれるということで、一門の絆やら、重みというものを少し垣間見た気がしました。
しかし、一門を家と例えるならば、家長に情や世話になったということであっても、安治川親方を責めるよりは、安治川親方が1票を投じたくなるような魅力的な家長であってほしい。
それがなされなかったというのは、安治川親方が造反者、犯人ということではなく、立浪一門で推す人物に魅力が足りなかったからではないのだろうか?
安治川親方は年寄名跡を所有しておらず、一時的に年寄名跡を借りている立場だ。
(幕内安美錦(伊勢ケ浜部屋)が所有している年寄名跡)
年寄名跡を貸さないとされれば、安治川親方は廃業せざろうえない。
安治川親方はそのような立場であり、廃業せざろうえなかったのだろう。
安治川親方の退職・・・・残念。
貴乃花親方への期待する重みは一人分軽くなってしまった!?
いや、貴乃花親方の肩にはさらに期待する重みが増したことだろうし、増してもらわなければ、安治川親方の退職も無になってしまうから・・・・・
理事選挙で1票が貴乃花親方に流れたとされる二所ノ関親方(元関脇・金剛)を支持するグループは2月3日に会合を開くことになった。
11 票を獲得して当選したが、二所ノ関親方は「私の不徳の致すところ。会合ではみんなに謝罪もする」と残念そうな表情。一部で造反者と報じられた親方から「私は絶対にしていません」と電話が入ったという。「もう次回はこういうことはさせたくない。本当に屈辱的だ」と話した。
こういう話を聞くと、次期改選まで一門というものが解体される可能性は非常に低いことから、中長期で改革を推進したい貴乃花親方にとっては理事再選が厳しいようにかんじてしまう。
もちろん、現時点での感想なのだが、造反者扱いされてしまうような選挙の意識を変えなければ、改革どころではないのかもしれないと。
むすかしいだろうなぁ~。
一門ということで良いところもあるのだろうから・・・
いずれにせよ、大相撲を楽しめるようになってほしい。
いろいろと、改革・改善はあるのだろうが、土俵外での薬事犯や暴行事件などの不祥事はファンを遠ざけることになるだろうし、子どもたちが力士に憧れるなどということも遠のくと感じていますので、最低限、それだけは改善してほしいと思いますし、それには、力士だけではなく、親として指導する立場である親方たちも、なんらかの意識改善が必要なのではと感じた今日この頃です。
追記;2010年2月3日 20:20
2月3日20:00頃、退職する意向を表明していた安治川親方(元幕内光法、宮城野部屋)は記者会見を開き、退職を撤回して日本相撲協会に残る考えを明らかにした。
安治川親方は、2月3日に退職届を出す予定だったが、2月2日の退職発表以降、立浪一門の友綱理事らに再考を求められていた。
友綱理事は「自分一人で関取になったわけじゃないし、人間は一人で生きていけるわけでもない。一門制について、みんなもっと分かってほしい」と一門の重要性も説いていたのだが、若手親方からは「入れたい人に入れるのが本当の選挙だ」と擁護する声も上がったこともあり、退職というものは行過ぎを感じたのではと。
一門単位に巡業を行い、強豪力士を育てて隆盛を競ったのは昔話。
日常的な親類付き合いの一面は残っているが、近年は一門が最も幅を利かすのが選挙になっていた。
角界の将来を憂える親方たちに十分響く議論なしに候補者を立て、締め付けるだけでは説得力を持たないということが垣間見れた出来事だったように感じます。
一方、二所ノ関一門は貴乃花親方派を潰すと意気込んでいる親方もいるようだ。
二所ノ関一門のある親方は、二所ノ関一門として行事や床山の貸出や、出稽古の拒否など、貴乃花親方や貴乃花親方へ投票したことが明らかになっている親方らの部屋と「断交」を強める姿勢だと語る。
また、日本相撲協会の執行部にも貴乃花親方に反発を強める親方がおり、「干される」可能性も語った。
追記;2010年2月4日
貴乃花親方は教習所長と監察委員長=相撲協会職務分担
2月4日14時20分配信 時事通信
日本相撲協会は4日、役員改選に伴う親方の新たな職務分担を決め、新理事となった貴乃花親方(元横綱)は教習所長と監察委員長に就いた。教習所は新弟子に相撲の基礎知識や基本技術を教える役割を担い、監察委員会は無気力相撲を監視する。
同親方は、前期は役員待遇として巡業部副部長などを務めていた。
理事は事業部長、巡業部長、審判部長、生活指導部長、地方場所部長などを分担する。理事長に次ぐ協会ナンバー2の立場にある事業部長には出羽海理事(元関脇鷲羽山)が就任した。 (記;時事通信社)

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